一般のみなさまへ

放射線検査について

検査の種類

診療放射線技師の行う検査・治療には以下のものがあります。

X 線撮影検査(一般撮影検査)

高電圧発生装置と X 線管により電気的に X 線を発生(X 線は電子をタングステン等のターゲットにあてることにより人工的に作られます)させて、人体を透過した X 線によるレントゲン写真を撮影します。
最も広く医療の現場に普及しています。

乳房撮影検査

乳がんの検出に威力を発揮します。特殊な X 線撮影装置により、正常組織と異常組織のわずかな密度差を濃度差として画像化します。
乳房は構造上、乳腺密度により 4つのタイプ(高濃度、不均一高濃度、乳腺散在、脂肪性)に分けられます。

骨密度測定検査

骨塩定量検査とも呼ばれます。
X 線や超音波等を使って、骨に含まれるカルシウムなどのミネラル成分量を測定する検査です。
腰椎、大腿骨頚部、中手骨、橈骨(腕)、踵骨(かかと)などが測定部位となります。
骨粗しょう症や代謝性骨疾患の診断に役立ちます。

X 線 TV 検査

人体を透過した X 線像をリアルタイムに透視像として観察しながら色々な検査を行います。
バリウムを用いた胃・十二指腸造影検査や注腸造影検査、脊椎・ 脊髄・関節等の整形外科領域の X 線透視検査があります。各種内視鏡検査の補助や骨折・脱臼の整復のために X 線透視をすることもあります。

X 線 CT 検査

CT 検査とは、Computed Tomography(コンピューター断層撮影)の略です。
X 線を発生させる X 線管と、人体を透過してきた X 線を検知するための検出器が、人体の周りを360度回転しながらデータを収集します。得られたデータを基に、人体の断層像を計算により作成します。
現在では、極めて薄い厚さの断層像を得ることができ、そのデータを元に色々な角度の断層面や立体像を作成することができます。

MRI 検査

MRI 検査とは、Magnetic Resonance Imaging(磁気共鳴断層診断装置)の略です。
CT 検査のような放射線は使わず、強い磁石と FM ラジオに使用されている電磁波を用いて、体の中にある水素原子の共鳴現象によって発生する微弱な信号を利用して、計算により体の中の様子を画像にする検査です。

検査中は、工事現場のような「コンコンコン」「ガァーガァー」といった、大きな音がします。
検査時間が、30分程度かかります。

血管撮影検査(アンギオグラフィー)

血管撮影検査は、足の付け根や手などの太い血管から体内にカテーテルといった管を挿入し、撮影する部位まで進め、造影剤を使って血管のレントゲン撮影を行うため、侵襲度の高い検査です。
近年、CT ・ MRI ・超音波検査などの機器の進歩に伴い、これらの侵襲度の低い検査でも血管の情報を得ることができるようになりました。それに伴い血管撮影は、血管内治療(IVR:インターベンション)の役割が大きくなっています。

核医学検査(RI 検査)

核医学検査は、微量の放射線を出す放射性医薬品(ラジオアイソトープ:RI)を体内に投与し、身体の状態を画像や数値で捉える検査です。機能解析もでき、病気があるかないかの診断だけでなく、どのような性質の病気かもわかる非常に有用な検査です。

PET 検査

PETとは、Positron Emission Tomography(陽電子断層法)の略です。
ガン細胞は正常の細胞に比べて、ブドウ糖を多く取り込むという性質があります。その性質を利用し、ブドウ糖を含むRIを注射すると、がん細胞は正常な細胞より多くRIを取り込み、がん細胞の位置や大きさ・進行具合を調べることができます。
脳や心臓などの機能画像診断にも有効です。

超音波検査

超音波検査は、人間の耳では聞くことができない超音波(高い周波数 3 MHz ~ 15 MHz)を使って体の中の状態を見る検査です。

体に直接当てるプローブと呼ばれる機械から超音波を出し、体の中から反射してくる超音波(これがエコー)をコンピュータ処理して映像化します。そのためエコー検査とも呼ばれています。

眼底カメラ検査

眼底カメラ検査は、目に強い光を当て、眼底の血管の大きさや走行の状態、更には出血や網膜剥離の有無などを調べます。
眼底は眼球内部の奥を指す言葉で、高血圧・糖尿病・動脈硬化があると異常が出やすい場所です。その中には網膜・血管(動静脈)・黄斑部(中心窩)・視神経乳頭などが含まれています。

結石破砕

X 線透視または超音波で結石の位置を確認し、音波の一種である衝撃波を体内の結石に向けて収束照射して結石のみを細かく破砕します。
他の臓器を傷つけることなく、肉体的負担が少ない治療法です。

放射線治療

放射線治療は、手術のように身体を切ることなく行われることで腫瘍のある臓器の形態や機能を損なうことが少なく、抗がん剤療法より全身への副作用が少なく行われる治療法です。  

被ばく・検査のご相談

島根県診療放射線技師会では、放射線相談を受け付けております。
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